ユネスコスクールとしての取組

2021年度活動報告
 

活動分野減災・防災, 環境, 国際理解
 

(1)取組の概要

当地域は新興住宅地であるため,様々な地域から転入してきた世帯で構成されており,地域コミュニティづくりに力が注がれている。そこで,本校においても,児童同士及び地域の人々とのつながりを深め,他者を思いやる心を育てるため,多様な人々と関わる学習活動に重点を置いて取り組んできた。ユネスコスクール加盟に当たっては,①多様な人々と関わるプロジェクト②食と農業について学ぶプロジェクト③自然や環境について学ぶプロジェクト④暮らしの安全について学ぶプロジェクトを設定した。これらは,自分を取り巻く人々(社会)や自然について児童が自分自身との関係性から捉え,理解を深め,自分にできることを実践する活動である。身近な社会や自然を題材とした学習を基盤としながらも,世界を視野に入れて考え,行動する視点をもたせることを目指した。
実施に当たっては,国内外のユネスコスクール・ネットワークを活用し,情報を収集したり,本校の取組を発信したりする。近隣の学校はもとより,様々な地域や国との交流・連携・協働を進めるために必要な知識,能力,態度を児童へ育むとともに,必要な仕組みを整えている。

(2)前年度の取組の評価からの成果と反省・課題等

前年度は,コロナウィルスの影響の為「成田中学校区の防災活動」「“届けよう,服のチカラ”プロジェクト」「外国語活動における富谷高校生との連携授業」などの活動の実施が難しい状況である。そのため,現段階では,他校との関わりや地域との連携を継続していきながら,実施可能な活動を積極的に行っていく必要がある。校内では,「SDGsカード」を作成し,児童にどの目標と関連しているのかを視覚的に理解できるようにする。それによって,児童,教師ともに「SDGs」への意識を高めることを目的とする。年度末には,実践を振り返り,各学年で「ESDカレンダー」としてまとめ,その成果を保護者や地域に発信することでESDの理念の普及に努めていく。

(3)今年度の取組
今年度も,コロナウィルスの影響の為「成田中学校区の防災活動」「外国語活動における富谷高校生との連携授業」などの活動の実施が難しかった。昨年度実施が難しかった「“届けよう,服のチカラ”プロジェクト」については,規模を縮小して実施した。富谷高校からポスター(高校生作成)を預かり,校内に掲示をしたり,計画・集会委員会が中心となり,校内放送やチラシの作成を通して,全校に呼び掛けたり,多くの衣類が集まった。

校内において,「SDGsカード」を作成し,児童にどの目標と関連しているのかを視覚的に理解できるようにした。それによって,児童,教師ともに「SDGs」への意識を高めることを目的とした。年度末には,実践を振り返り,各学年で「ESDカレンダー」としてまとめ,その成果を保護者や地域に発信することでESDの理念の普及に努めた。

また,「ESDカレンダー」の作成を通して,教員のESDへの意識を高めるとともに,各学年で行った実践を職員会議で共有することができた。このカレンダーは3か年計画で加筆・修正を加えながら,作成をしていく予定である。
教室内では,「SDGsカード」を授業内で活用し,児童の「ESD理念」への意識づけを図っている。日直が一つを選んで黒板に貼り,生活の中の事象と関連させたり,自主学習などでもどの達成目標と関連しているかを示したりする児童も見られた。
5・6年生のエプロン・ナップザック制作の際に地域の方にミシンボランティアとして来校していただき,制作補助をお願いした。
防災教育では,小中合同避難訓練が実施できなかったため,地域の防災コーディネーターや災害体験者による講話,松島自然の家の職員による防災体験活動などを実施予定である。
また,国際理解教育については,委員会を中心とした募金活動,「貿易ゲーム」の実践を行った。高齢者との交流では, 6年生の戦争体験講和などを実践する。


今年度の活動
○多様な人と関わるプロジェクト
縦割り活動:全学年 児童会活動
高齢者との交流:1・2年 生活科 ・ 6年 社会科
障害者との交流:3・4年 総合的な学習の時間【未実施】
地元音楽家との交流:5年 総合的な学習の時間
地域との交流:全学年 ミシンボランティア,弦楽四重奏鑑賞,読書活動など
学習活動等補助:各教科,金管バンド等
○食や農業について学ぶプロジェクト
地域の主要な農作物に関する学習:3~5年 総合的な学習の時間
作物を栽培する活動:全学年 理科、生活科
○自然や環境について学ぶプロジェクト
地域の自然に親しむ活動:1・2年 生活科
豊かな自然に親しむ活動:5年 特別活動・総合的な学習の時間
環境に関する調べ学習:5年 総合的な学習の時間
空き缶回収運動:全学年 児童会活動
○暮らしの安全について学ぶプロジェクト
防災に関する学習:全学年 学級活動・業前活動・休み時間 総合的な学習の時間
避難訓練:全学年 特別活動
交通安全教室:全学年 特別活動


来年度の活動計画
令和4年度も,コロナウイルスの感染状況を考慮しながら,成田中学校区の3校及び富谷高校との連携を図り,主に防災教育と国際の分野で交流を行う。防災教育における成田中学校地域防災活動への参加,外国語活動における富谷高校生との連携授業(全学年),国際理解としての難民支援事業「“届けよう,服のチカラ”プロジェクト」への参加(全学年)を行う予定である。また,広報活動にも力を入れ,地域との連携を昨年度以上に図っていく。